ホワイトニングの、もう一つの大きな柱である、肌の「美白(びはく)」。多くの人が、美白化粧品を使うことで、肌の色そのものが、漂白されて、白くなる、と誤解しているかもしれませんが、その本当の目的は、全く異なります。日本の化粧品における「美白」とは、主に、日焼けによる「シミ・そばかすを防ぐ」ことを指し、そのメカニズムは、肌の色素沈着の元凶である「メラニン」との、静かな、しかし、科学的な戦いなのです。私たちの肌は、太陽光に含まれる「紫外線」を浴びると、そのダメージから、肌の細胞の核を守るために、皮膚の奥深くにある「メラノサイト」という、色素細胞を、活性化させます。活性化したメラノサイトは、「チロシナーゼ」という酵素の働きによって、アミノ酸の一種であるチロシンから、黒褐色の色素「メラニン」を、作り出します。このメラニンが、傘のように、細胞の核を覆うことで、紫外線による、DNAの損傷を防いでくれるのです。つまり、メラニンは、本来、私たちの肌を守るための、重要な「防御システム」なのです。通常であれば、こうして作られたメラニンも、肌のターンオーバー(新陳代謝)によって、古い角質と共に、約28日周期で、自然に、排出されていきます。しかし、過剰な紫外線を、浴び続けたり、加齢や、ストレスによって、ターンオーバーのサイクルが乱れたりすると、メラニンの生成と排出のバランスが崩れ、過剰に作られたメラニンが、排出されずに、皮膚の内部に、蓄積してしまいます。これが、「シミ」や「くすみ」の正体です。したがって、美白ケアの、基本的なアプローチは、二つ。一つは、メラノサイトの活動を、抑制し、「メラニンの、過剰な生成に、ブレーキをかける」こと。もう一つは、肌のターンオーバーを、正常化し、「できてしまったメラニンの、排出を、スムーズに促す」こと。そして、この二つのアプローチ以上に、何よりも重要なのが、そもそも、メラニンを作る指令を出させないための、最大の予防策、すなわち、日焼け止めなどによる、徹底した「紫外線対策」なのです。
美肌の基本、「美白」のメカニズムと紫外線との戦い