「何万円も払ったのに、ほとんど色が変わらなかった」「友人は、あんなに真っ白になったのに、自分は、なぜ?」。これもまた、ホワイトニングで、非常に多い後悔のパターンです。この「期待したほどの効果が得られない」という、がっかり感の背景には、ホワイトニング効果の「個人差」と「限界」に対する、理解不足があります。ホワイトニングで、到達できる白さのレベルは、残念ながら、誰でも同じではありません。その最大の要因は、その人の、生まれ持った「歯の質」と、「元の歯の色」です。歯の内部にある「象牙質」の色は、遺伝的に、黄色みが強い人もいれば、白っぽい人もいます。加齢や、食生活によって、後天的に黄ばんだ歯は、比較的、白くなりやすいですが、もともとの象牙質の色が濃い場合は、白くなる度合いに、限界があります。また、歯の表面の「エナメル質」が薄いと、内側の象牙質の色が、透けやすいため、白く見えにくいことがあります。さらに、ホワイトニングの効果が、ほとんど期待できない「特殊な変色歯」も存在します。幼少期の抗生物質(テトラサイクリン)の服用が原因で、歯が灰色や縞模様になっている「テトラサイクリン歯」や、歯の神経が死んで、内側から黒ずんでいる「失活歯」、そして、セラミックなどの「人工歯」は、通常のホワイトニングでは、白くなりません。こうした、後悔を避けるために、最も重要なのが、施術前の「カウンセリング」です。信頼できる歯科医師は、シェードガイド(歯の色見本)を使いながら、あなたの現在の歯の色を、客観的に評価し、「あなたの歯質の場合、このくらいの白さまで、到達できる可能性が高いですが、芸能人のような、真っ白を目指すのは、難しいかもしれません」というように、現実的な「ゴール設定」を、正直に、提示してくれるはずです。この、事前のゴール共有が、不十分なまま、ただ「白くなりますよ」という、曖昧な言葉だけで、治療を進めてしまうと、術後の、理想と現実のギャップに、苦しむことになります。自分の歯の、ポテンシャルを、正しく知ること。それが、満足のいく結果への、第一歩です。