ドラッグストアの棚に、ずらりと並ぶ、ホワイトニング歯磨き粉。数百円で買える、手頃なものから、数千円もする、高級なものまで、その値段は、様々です。では、値段が高い歯磨き粉を使えば、それだけ、歯は、白くなるのでしょうか。この問いに答えるためには、市販の歯磨き粉にできることの「限界」を、まず、理解する必要があります。日本の法律では、市販の歯磨き粉に、歯を漂白する効果を持つ「過酸化水素」などの成分を、配合することは、認められていません。したがって、どんなに値段が高い歯磨き粉でも、歯科医院のホワイトニングのように、歯そのものの色を、内側から白くする「漂白効果」は、ありません。市販のホワイトニング歯磨き粉の、真の役割は、歯の表面に付着した、「着色汚れ(ステイン)」を、効果的に「浮かせて、落とす」ことです。その値段の違いは、主に、このステイン除去のために、配合されている「有効成分の種類」や「濃度」、そして、その他の「付加価値」によって、生まれます。例えば、高価格帯の製品には、ステインを、イオンの力で、浮かせて除去する「ポリリン酸ナトリウム」や「メタリン酸ナトリウム」といった、化学的な清掃成分が、高濃度に配合されていたり、歯の表面の、ミクロの傷を埋めて、光沢を出す、特殊な成分(薬用ハイドロキシアパタイトなど)が、含まれていたりします。また、歯周病予防成分や、知覚過敏抑制成分、フッ素の濃度など、ホワイトニング以外の、口腔ケア機能が、充実していることも、価格を左右する、大きな要因です。したがって、「値段が高い=歯が白くなる」という、単純な図式は、必ずしも、成り立ちません。重要なのは、値段の高さに、惑わされることなく、その製品の成分表示を、よく読み、自分の歯の黄ばみの原因(ステインの種類)や、他の口腔内の悩みに、最も、マッチした成分を持つ、歯磨き粉を、選ぶことです。そして、どんなに高価な歯磨き粉を使っても、正しいブラッシングが、できていなければ、その効果は、半減してしまいます。